1.2μmの高解像度を達成、第6世代プレートサイズ対応のFPD露光装置FAニュース

ニコンは、第6世代プレートサイズ対応のFPD露光装置「FX-6AS」を発表した。新開発の投影レンズで構成したマルチレンズシステムや、稼働時の振動、温度の影響を抑えるボディーの採用により、高効率な露光や高解像度で高精度なアライメントが可能だ。

» 2021年11月12日 07時00分 公開
[MONOist]

 ニコンは2021年10月26日、第6世代プレートサイズ対応のFPD露光装置「FX-6AS」を発表した。高精細化、高機能化が求められる中小型パネルの量産に寄与する。発売は同年11月上旬を予定している。

キャプション 第6世代プレートサイズ対応のFPD露光装置「FX-6AS」[クリックで拡大] 出所:ニコン

 FX-6ASは、高機能モバイル機器に使用される高精細有機ELパネルや液晶パネルの製造に適した露光装置。新たに開発した投影レンズを複数用いて構成したマルチレンズシステムにより、広い領域を効率良く露光する。

 回路パターンの露光において、バイナリーマスクの使用時は1.2μm(L/S:Line and Space)、位相シフトマスクの使用時は1.1μm(L/S)の高解像度を達成。光源波長は従来モデル同様、i線のため、既存の露光工程周辺の製造プロセスを変更せずに使用できる。

 投影レンズが持つ収差を最小化し、稼働時の振動や温度などによる影響を抑制する新しいボディーを採用したことで、アライメントマークの計測精度が高まった。結果、±0.23μmと高精度なアライメントを可能にしている。

 さらに、ステージの改良や照度アップにより、高い解像度はそのままに露光時間を短縮してタクトタイムを改善した。バイナリーマスク使用時は1時間あたりの生産力が85プレートと高スループットを誇る。プレートサイズは1500×1850mmに対応する。

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