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隣のメカ設計事情レポート(7):

開発コード「チベ」。楽しくこだわり抜くガンダムポメラ (1/4)

デジタルメモ「ポメラ」の新機種は、ガンダムモデル。ファンたちに満足してもらえるよう試行錯誤した開発裏話を紹介

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 デジタルメモ「ポメラ」の新機種「DM11G」が発表された。販売開始は、2010年12月10日から。機種名の「G」は、機動戦士ガンダム(以下、ガンダム)のG。以下の3種類をラインアップとしている。

  • シャア・アズナブルモデル(ザク)(赤)
  • ランバ・ラルモデル(グフ)(青)
  • ジオン軍モデル(黒)

 製品そのものに関する情報は、『あえて言おう! メモであると!――ポメラにガンダムモデル「DM11G」』(誠 Biz.ID:仕事耕具)に出ているので、以降を読み進めていく前にご覧になることをお勧めする。


ガンダムポメラ DM11G (C)創通・サンライズ

 元祖ポメラの開発については「隣のメカ設計事情レポート(3)」でもすでに紹介しているが、今回はその後日談として、DM11G、ガンダムポメラの開発について取り上げる。

 文房具メーカーであるキングジムには製品設計部隊がもともといたわけではなく、設計・製造の技術的ノウハウも持っていなかった。同社の技術力を補うために協業したのが中国のメーカーA社だった。


A社における設計検討の様子

 2社合同の開発チームは、非常に小規模なチームだ。それにポメラは、一般の家電と比べればシンプルな製品。故に、1担当がカバーする範囲は広くなり、キングジムサイドの担当は企画から生産まですべてを見渡さなければならない。

 ポメラの事例は、企画から設計、生産と、モノづくりのプロセスがコンパクトにまとまっている。

【企画】ガンダムポメラ、行きまーす!

 バンダイとキングジムとのコラボ商品についての打ち合わせをしていた際、そこに居合わせたメンバーが皆、ガンダム好きということが発覚。企画の話もそこそこにガンダム談議に花が咲き、やがて「ポメラで、ガンダムとコラボしたらどうか」という流れへ。

 以後は、とんとん拍子に商品化の企画は進み、2010年2月にキックオフとなった。バンダイとのコラボ商品企画の話は前々からあったが、実現したのは今回初とのことだ。

【企画】こだわりとビジネスとのはざまで

 ガンダム関連の商品デザインについては、バンダイが版権元に許可を取らなければならない。故に、まずはバンダイにデザイン案を多めに作ってもらってから、そこからキングジムが選定をするという流れを取った。

 作品中の人気キャラクターであるシャア・アズナブルは当然外せない。「赤い彗星」と呼ばれる彼のイメージカラーは、赤。そして、作品タイトルとなっている主役のガンダム。こちらは白。そう考えると、赤と白の製品で……という流れになりがちだが、キングジムはそれでは納得がいかなかった。

 「ポメラユーザーはちょっととんがった、というか……、モノにこだわりを持つ人が多いです。赤と白では少し、ありきたりだと考えるのではないかと」(キングジム 電子文具開発部 開発二課 企画担当 立石 幸士氏)。そういうわけで、白のガンダム案は、今回は除外された。


幻となったガンダムモデル(デザイン案) (C)創通・サンライズ

 最終的には、上記でも紹介した3種に絞られることになった。

  • シャア・アズナブルモデル(ザク)(赤)
  • ランバ・ラルモデル(グフ)(青)
  • ジオン軍モデル(黒)

 地球連邦軍のキャラが1つもない……。そのライバルであるジオン軍ばかりだ。人気の漫画やアニメは、ライバルキャラたちが魅力的である。ターゲットユーザーである“とんがった人たち”なら、そんな魅力的なライバルキャラたちにこそ目が行くに違いないとキングジムは考えた。

 この3つに決まるまで、バンダイの担当者とじっくりと、納得いくまで協議を繰り返したという。

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