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鍛造部品をばら積み状態からピッキング、MUJINが目指す産業用ロボットの知能化DMS2018

MUJINは「第29回 設計・製造ソリューション展」(以下、DMS2018、2018年6月20〜22日、東京ビッグサイト)に出展し、「MUJINコントローラー」により産業用ロボットの知能自動化を実現するソリューションを紹介した。

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 MUJINは「第29回 設計・製造ソリューション展」(以下、DMS2018、2018年6月20〜22日、東京ビッグサイト)に出展し、「MUJINコントローラー」により産業用ロボットの知能自動化を実現するソリューションを紹介した。

 MUJINは2011年に設立された産業用ロボット向けソフトウェアおよびプラットフォームのベンチャー企業。「全ての人のために産業ロボットを」という企業理念の下、産業用ロボットをより簡単に利用できる環境の創出を目指す。

 共同創業者でありCTOを務めるローセン・ディアンコフ(Rosen Diankov)氏は、ロボットアプリケーションの動作計画のアルゴリズムをテスト・開発・展開するためのオープンソースプラットフォーム「OpenRAVE」の創設者である。技術力は高く評価されており、2016年度の「第7回ロボット大賞」で経済産業大臣賞を受賞している※)

※)関連記事:ロボット大賞、ティーチレスでばら積みピッキングできるコントローラーが受賞

 DMS2018では、MUJINコントローラーによる鍛造部品のばら積みピッキングや、工作機械への自動供給、検査などの実演デモを披露した。

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MUJINのばら積みピックアップによるデモ。右端のボックスがMUJINコントローラー(クリックで拡大)

 部品などがばらばらに積み上げられた「ばら積み」状態から部品をピックアップするのは、人間には簡単な作業でも、ロボットで実現するのは難しい。ロボットは基本的な動作を座標軸でプログラミングする必要があり、これをティーチングというが、ばらばらに積み上げられた部品は、無限に近いパターンがあり、それを全てティーチングすることは非常に難しい。

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鍛造品のピックアップの様子(クリックで拡大)

 MUJINコントローラーは、「3次元CADで箱や障害物となるものを事前に登録」「ピッキングしたい対象物でロボットがつかめる場所を登録」「対象物の搬送先を登録」という3つのステップで、ばら積みピックアップが実現できる。同社が開発した“自律的判断”に近づけるアルゴリズムで、3次元CADデータにより障害物と認識したものをロボットが自律的に判断してよけて動作を行うことが可能となる。

 MUJIN CEO兼共同創業者の滝野一征氏は「ばら積みピッキングを中心に順調に導入は広がっている。基本的な機能としてはほぼ形になってきているので、今後は設定におけるUI(ユーザーインタフェース)の改善などを進めるとともに、低価格化を実現していきたい。『全ての人に産業用ロボットを』の企業理念のもと、裾野を広げていくような取り組みを強化していきたい」と考えを述べている。

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ばら積みピックアップのロボット側の認識画面。画面右のばら積み部分の緑色のところが「把持できる」と認識されている部分(クリックで拡大)

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