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なぜ製造現場のAI活用がうまくいかないのかいまさら聞けないスマートファクトリー(7)(1/4 ページ)

成果が出ないスマートファクトリーの課題を掘り下げ、より多くの製造業が成果を得られるようにするために、考え方を整理し分かりやすく紹介する本連載。前回から製造現場でつまずくポイントとその対策についてお伝えしていますが、第7回では、製造現場でのAI活用の課題と生かし方について解説します。

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 スマートファクトリー化は製造業にとって大きな関心事であるにもかかわらず、なかなか成果が出ないという課題を抱えています。本連載では、スマートファクトリーでなかなか成果が出ないために活動を縮小する動きに危機感を持ち、より多くの製造業が成果を得られるように、考え方を整理し分かりやすく紹介します。

 第4回からは、スマートファクトリー化において、製造現場の中で起こる見落とされがちなポイントや難しい点について紹介していますが、第7回となる今回は、製造現場でのAI(人工知能)活用がなぜ難しいのかについて取り上げたいと思います。

本連載の趣旨

 本連載は「いまさら聞けないスマートファクトリー」とし、スマートファクトリーで成果がなかなか出ない要因を解き明かし、少しでも多くの製造業がスマートファクトリー化で成果が出せるように、考え方や情報を整理してお伝えする場としたいと考えています。単純に解説するだけでは退屈ですので、架空のメーカー担当者を用意し、具体的なエピソードを通じてご紹介します。

架空企業の背景

 従業員300人規模の部品メーカー「グーチョキパーツ」の生産技術部長である矢面辰二郎氏はある日、社長から「第4次産業革命を進める」と指示され途方に暮れます。そこで、第4次産業革命研究家の印出鳥代氏に話を聞きに伺い、さまざまな課題をクリアしていきます。


本連載の登場人物

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矢面 辰二郎(やおもて たつじろう)

自動車部品や機械用部品を製造する部品メーカー「グーチョキパーツ」の生産技術部長兼IoTビジネス推進室室長。ある日社長から「君、うちも第4次産業革命をやらんといかん」と言われたことから、どっぷりのめり込む。最近閉塞感にさいなまれている。


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印出 鳥代(いんだす とりよ)

ドイツのインダストリー4.0などを中心に第4次産業革命をさまざまな面で研究するドイツ出身の研究者。インダストリー4.0などを中心に製造業のデジタル化についてのさまざまな疑問に答えてくれる。サバサバした性格。


*編集部注:本記事はフィクションです。実在の人物団体などとは一切関係ありません。

前回のあらすじ

 さて、前回のおさらいです。第6回の「人手作業のデータ化、ポイントは『自然に自動で』」では、データ取得の難しい人手による作業のデータ化のポイントについて解説しました。ポイントは、データ取得のために現場の負荷を増やすということを避けるということでしたね。

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なるほど。分かったわ。矢面さん、現場に余計な手間増やすようなことをしているんじゃない?


 スマート工場化などの取り組みの中で重要になるのは「従来取得できなかったデータの活用」です。こうしたデータの多くは製造現場で生まれ、取得するための新たな仕組みが必要になります。ただ、そのために「生産性」や「品質」の確保に追われる現場の負担を高めることがあっては本末転倒になります。現場での負荷が高まり過ぎると、データ取得の頻度や正確性などに影響を生み、結果として「使えるデータ」とならない場合が多くなるからです。

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人手作業のデータ化は「自然に自動で」がポイントよ。


 その意味で、人手作業のデータ化で重要なのは「自然な動作の中」から「自動で取得する」という2つのポイントだと紹介しました。現場作業者の余計な動作を増やすことなく、さらに現場での入力作業や記録作業などが不要な形で取得する仕組みを作ることが重要です。そして、こうしたことを実現するトリガーとして各種センサーの他、映像や音声などの活用が今後ポイントになるのではないかと示しました。


 さて、今回はこれらで集めたデータの活用で期待されているAI技術について触れたいと思います。大きな期待を集める一方で、なぜ製造現場でうまくいかないケースが数多く生まれるのかという点について解説していきます。

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