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サプライチェーン混乱もなんのその、オムロンが変化対応力で過去最高の営業利益製造マネジメントニュース(1/2 ページ)

オムロンは2021年10月28日、2022年3月期(2021年度)第2四半期累計(4〜9月)の業績を発表した。サプライチェーンの混乱やコロナ禍によるロックダウンの影響などを大きく受けたが、強化してきた変化対応力を発揮し、大幅な増収増益を実現。2021年度通期業績見通しも上方修正した。

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 オムロンは2021年10月28日、2022年3月期(2021年度)第2四半期累計(4〜9月)の業績を発表した。サプライチェーンの混乱やコロナ禍によるロックダウンの影響などを大きく受けたが、強化してきた変化対応力を発揮し、大幅な増収増益を実現した。2021年度通期業績見通しも上方修正した。

逆風下でも過去最高利益を達成

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オムロン 代表取締役社長 CEOの山田義仁氏

 オムロンの2021年度第2四半期累計の実績は、売上高が前年同期比22.6%増の3694億円、営業利益が同85.0%増の457億円、当期純利益が同69.5%の325億円となった。同社が重要な経営指標として位置付けている売り上げ総利益率も、売上高が伸びたにもかかわらず同0.9ポイント増の46.2%となっている。

【訂正】初出時に、売上高総利益率について「25.1%」と記載していましたが、正しくは「46.2%」の誤りでした。お詫びして訂正致します。(2021年10月29日15時45分)

 オムロン 代表取締役社長 CEOの山田義仁氏は「第2四半期は半導体不足や原材料高騰、ロックダウンを含むサプライチェーンの混乱で非常に苦労したが、高めてきた収益力や変化対応力により、全事業で社内計画を上回る実績を残すことができた」と手応えについて述べている。

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オムロンの2021年度上期の連結業績[クリックで拡大] 出所:オムロン

 サプライチェーンの混乱については内部努力でさまざまな対応を進めた。半導体や樹脂不足については、影響が大きい部品を使う製品については設計変更を行い、部品調達が可能なものに置き換えてきた。また、銀や銅などの素材価格の高騰については、長期的に影響が続くものの売価適正化や省材料化技術の開発を進めている。

 アジア地域の工場におけるロックダウンの影響などを含む、生産能力不足については増強投資を行い、生産能力を高める。これらのサプライチェーン混乱に伴うコンテナ価格増や航空便利用増などのコスト高については、物流費適正化に向けた取り組みも進めたという。「課題については可能な限り打ち手を実施してきた。サプライチェーンのマイナス影響は今後も懸念されるが、需要は衰えていない」と山田氏は語る。

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サプライチェーン変化対応力の発揮[クリックで拡大] 出所:オムロン
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