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» 2015年04月03日 13時00分 UPDATE

スカイツリーだけじゃない!:“つながり”で起こすイノベーション、墨田区が目指す“モノづくりの街”再興戦略 (1/3)

東京都墨田区は、空き工場の再生や“墨田区発”の新たな製品や技術を生み出すことを目的に、平成25年度から区内のモノづくり事業者に対して助成行う「新ものづくり創出拠点整備事業」を推進している。2015年3月に同事業による助成を受けて整備された、2つのあらたなモノづくり拠点が公開された。

[陰山遼将,MONOist]

 東京都墨田区は、地域のモノづくりの活性化に向けて積極的な取り組みを進めている。区内の空き工場の再生とコミュニティの形成、クリエイターと地域の町工場のコラボレーションによる“墨田区発”の新たな製品や技術の創出を目的に、平成25年度から「新ものづくり創出拠点整備事業」を推進している。これは、モノづくり創出拠点の設立に向けて、提案した事業内容が採択された区内のモノづくり事業者に対して、機械設備の導入費用や区内の空き工場の改修など、新しいモノづくり創出拠点の整備費用を墨田区が助成するというものだ。プロジェクト1件につき、最大2000万円の補助が支払われる。

 墨田区がこうした取り組みを開始した背景について、墨田区役所 産業観光部 産業経済課長を務める郡司剛英氏は「墨田区にはものづくりという伝統があるが、今その火が消えつつある。区内の工場数はかつて約9700カ所あったのに対し、現在は約3000カ所まで減少しており、墨田区のアイデンティティーが失われつつあると感じている」と危機感をあらわにする。

rk_150402_sumida00.jpg 墨田区役所 産業観光部 産業経済課長の郡司剛英氏

 また郡司氏は「墨田区はものづくりの街として、28年前に日本の自治体の中でもいち早く『中小企業センター』を設立し区内のモノづくり企業に対してサポートを行ってきた。しかし近年、企業の区に対する支援のニーズも変化してきたと感じている。かつては企業の技術力を向上させるという、ある意味で“広く浅い”サポートをしていた。しかし現在では、持っている技術をどう活用するのかという“より深い”部分へのサポートが必要になっている。そこで始めたのが新モノづくり創出拠点整備事業だ」と説明する。

 平成25年度には、同事業による助成を受けて「Garage Sumida」と「MEW」の2つの拠点が設立された(墨田区から日本のモノづくりを活性! 新モノづくり拠点「GarageSumida」と「MEW」)。この2拠点に続き、郡司氏が「今回のテーマは“つながり”」と語る新たな2つのモノづくり拠点が2015年3月19日に記者向けに公開された。

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