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» 2016年04月13日 11時00分 公開

研磨作業で体感:製造業の未来を担う高校生が「生産性」の大切さを学ぶ (2/3)

[陰山遼将,MONOist]

ツールで「生産性」を高めるとは何か

先生を務めたのはスリーエム ジャパン 研磨材製品事業部 マーケティング部 マネージャの原直彬氏

 モノづくりの生産性を高めるーーと聞くと、製造業に従事している人からすれば聞き慣れたフレーズだろう。しかし、今回の体験授業の対象は高校生。工業高校に通う機械科の学生とはいえ、日常的に“生産性を高める”という観点に触れる機会が多いわけではない。

 そこで体験授業ではまず簡単なゲームの中で学生たちに「ツールを変えることで生産性が高まる」とはどういうことかを体験してもらう。授業は全てスリーエム ジャパンの社員が先生役を務める。

 実施したゲームのルールは以下のとおり。まず3人程度のグループを作る。白い紙に鉛筆やシャープペンシルなどのペンを使って、最初の人は「◯」を書き、次の人は「熊谷」と書く。最後に3人目に紙を渡して「×」を書く。この一連の作業時間の短さをチーム同士で競う。

いざゲームスタート

 このゲームのポイントとなっているのが2人目を担当する学生が「熊谷」という画数の多い漢字を書かなくてはいけないという点だ。1秒単位で時間を切り詰めようとすると、この漢字をいかに素早く書き上げるかが鍵となる。

ペンの生産性を印鑑で超える

 ペンを使った1回戦が終わると、次に学生たちに配られるのは印鑑と朱肉。印鑑に彫られているのは「熊谷」の文字である。2回戦では2人目がこれまでのペンの代わりに、印鑑と朱肉を使って「熊谷」の文字を紙に押す。これで実際にゲームを行ってみると、1回戦より多くのチームの作業時間が短くなった。ツールを別のものに替えたことで、生産性が高まったというわけだ。

ペンの次は印鑑と朱肉を使う(クリックで拡大)

 しかしゲームはまだ終わらない。3回戦では使用するのはスタンプ式印鑑だ。印鑑と朱肉が一体となっているため、これまでよりさらに時間が短縮できる。1回戦のときには10秒程度の時間がかかっていたチームも、3回戦になると数秒にまで作業時間を短縮できていた。

 シンプルなゲームだが、こうして「ツールを変えことが生産性の向上につながる」ということを学生たちに体感してもらう狙いだ。

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