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» 2014年12月01日 10時00分 公開

百貨店には売ってない、世界で1つだけのジュエリーを作る! デジタルジュエリー体験記3Dプリンタの可能性を探る(4)(3/4 ページ)

[うでみ(3Dモデラボ事務局),MONOist]

3Dプリンタ×職人技で本格ジュエリーへ

 3Dデータができたら、アルファ21の工場でシルバーリングに加工してもらう段階に入ります。職人さんたちの腕の見せどころです。

 まず、JCADで作成したデータを3Dプリンタで出力していきます。使用するのはメイコー社製の「LCV-810」(画像11)という光造形タイプの3Dプリンタです。この機種はJCADで作ったデータをそのまま転送できるので、「JCADと非常に相性のいい3Dプリンタなんですよ」と佐藤さんは説明してくれました。


メイコー社製「LCV-810」出力された「定時リング」 画像11(左) メイコー社製3Dプリンタ「LCV-810」/画像12(右) 出力された定時リング ※画像クリックで拡大表示

 次に、出力した樹脂製の指輪(画像12)を基に「ゴム型」と呼ばれるゴム製の型(画像13)を作ります。これは、加熱したときに溶けるワックス素材の指輪を作るための型です。型がずれたりしてデザインに影響が出ないよう、わざとギザギザさせながら作成する、職人ならではの技が光ります。型ができたらワックスを流し込み、できた指輪を基に今度は石こう型を作成します。そして、そこにシルバーを流し込み、鋳造工程に入ります。

ゴム型 画像13 切り出しにコツと力がいるゴム型 ※画像クリックで拡大表示

 こうした職人たちによる工程を経て、ようやくシルバーリングが姿を表します(画像14)。

取り出したばかりのシルバーリング 画像14 石こう型から取り出したばかりのシルバーリング ※画像クリックで拡大表示

 この後は一度研磨して、「石留め」と呼ばれる宝石を指輪に固定する作業に入ります。この作業は接着剤を使わない職人技の見せどころで、ジュエリーのデザインや質を左右する重要なポイントになります。

 アルファ21 代表取締役の中関久尚さんは、高い石留めの技術を持つ数少ない職人さんの1人だそうです(画像15)。しっかりと宝石を留めたら、最後に仕上げの研磨(画像16)、検品して完成です。

石留めは細かい技術が要求されます 画像15 石留めは細かい技術が要求されます ※画像クリックで拡大表示
回転するやすりを当てピカピカに 画像16 回転するやすりを当てピカピカに

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